1. |
三世紀
02:42
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額にとけた稲妻
お天気雨のこの窓辺
支点から見る日々の揺れ
真ん中に腰かけていたら また
三世紀亙る鳥が編まれた
忘れられためたふぃじか
全ては紙でできた羽根
線と破線で折り重ね
慎重に貼り合わせ 模れば
最終形示す街顕れた
おお 住めば都
空と陸のあいだ
一階と二階のあいだ
この あいだというものの中ほどに浮かんでいる (滞在中)
それは少しばかりこつが要る
胡桃の殻を割るための力の掛け方のような
合板を曲げるための蒸気の当て方のような
何気なく開いた頁に意志はあるか そこに
わたしはいる わたしはいない
いるかいないか いないかいるか
これは たにかわしゅんたろさんか
既視に塵を挟まぬように
重ねていたら未知となった そこに
わたしはいる わたしはいない
三世紀 亙る鳥の名前は？
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2. |
ノヴァ・エチカ
06:13
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どこまでも行けるさ
この手綱を弄べばいい
歪む空に 孤独な鳥
形は滅ぶばかり
海に戸惑う少年を慰めるナイフは
旅人を待つ鮫に握られてる
北風に吹かれて
重い腰をあげた無頼より
早く飲まなければ
口移しでも冷めてしまう
あと少しだけ風船を孕ませる勇気を
錆びた目と引きかえに手にしたから
穢れ呼ぶ蜂蜜を
もいだ林檎に垂らさないでくれ
未来を無にする空気に触れたのさ ベイビー
祈りの傍で
問わず語るテレヴィジョン
昼と夜をつたう蝶に変わり
独り羽ばたくのを待つだけさ
光は降り注ぐ
今 目の端を通るシリウスの動きは
神を待たせるソファに爪を立てる
聖霊には訣別を
愛の名を借るばらのブーケを
微笑みが何を赦しても空ろさ ベイビー
虹は消えてく
どこまでも行けるさ
この手綱を弄べばいい
歪む空に 孤独な鳥
形は滅ぶばかり
あと少しだけ風船を孕ませる勇気を
貝殻と引きかえに手にしたから
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3. |
祝福の歌
04:34
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悲しみの河を越えた
これはサンバの來訪
あなたの温もりに触れた
これはサンバの律動
今こそ祝福の歌を
太陽の輝きと共に
少年の瞳の奥に宿る
これはサンバの強さ
憂いと喜びを湛えた
これはサンバの心
今こそ解放の踊りを
月光の煌めきと共に
新しい日 高らかに歌え
雲の中 土の上
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4. |
銀河
07:26
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海に浮かぶハイウェイに照らされてる夜空は
何も見えず白くて僕たちは目を閉じる
繋いでいた手を離し 沈む声 遠く
愛の星座は駆け抜けて
残された悪い星のもと 生まれた同士
運命のままに振舞おう どんな夜が来ても
哀しみがここで終わるように
いつか灰になる煙草に火が点いてる間に
闇が追いかけてくるからスピードを上げよう
繰り返すニュースは景色を変えるポエジー
約束したことなど忘れかけていたのに
偶然は重なり合う
太陽の彼方 車を走らせてた君の
哀しみがここで終わるように
友よ
傷ついた人々が襟を立て歩いてく
この道を銀河と名付けたのさ 誰かが
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5. |
東天紅
05:19
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カラビナに繋がれた鍵
音鳴らしひとり行く町
その地図に由れば道は違い
行く先の殆どは同じ
この鍵を遥か敷衍して
ひとつ残らずドアを開ければ
ひらかれる景色の違いこそあれど
殆どは同じ
いつもあなたの目覚めには 東天紅に染まる花
短い夢のおわりには 東天紅に染まる花
傘を差し辿り着いた時
目的の列車が去りゆき
嵩を増すひとときの違い
でも明日には殆どが同じ
この駅を遥か敷衍して
土地の名前 土が演じれば
降る雨の冷たさの違いこそあれど
殆どが同じ
いつもあなたの目覚めには 東天紅に染まる花
短い夢のおわりには 東天紅に染まる花
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